隣の彼の恋愛事情
「そろそろ始まるから会場に入ろう」

そう促されて、一気に緊張する。


それに気がついた斗馬が

「大丈夫、今日は俺主賓じゃないし。ずっとそばにいるから」

そうにこやかにほほ笑んで私の緊張をほぐしてくれた。

「第一、一人にすると何しでかすか、心配で心配で」

そういって人差し指で私の額を‘つん’とつついた。

会場に入るとまばゆいシャンデリアやふかふかの絨毯と大勢の人たちが私たちを出迎えた。
主賓ではないと言っていたけど、斗馬の会社の取引先が主催するパーティ。

今まで、こういった表立った場所には斗馬は参加していなかったせいで、彼が会場に入ると次期跡取りとして注目されている斗馬の周りに挨拶をする人だかりができた。
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