それでも君が好きだよ
「…………人をバカにするなっ!!」
「えっ…?ちょっと和佳!?」
「新井は君を大切に思ってるんだ。
ずっとずっと…君を信じてるんだ…。」
新井は絶対に人を裏切ったりしない…。
「やっぱり俺は…自分の気持ちに
素直になる。君の言う通りには出来ない。」
俺は北野の前を歩いた。
北野は立ち止まったまま、
そこから動きはしなかった。
ただ、微かに聞こえた
「逃がさないから…」
と言う声が何かの
始まりな気がして怖かった。