それでも君が好きだよ

腕や足も土と汗の臭いがする。



額から流れる汗は止まることがなかった。




「何したの…?」



「私達、長距離チームは足を鍛えるために
蛙跳びでグランド30周させられてるの。」



「さ…30周…。蛙跳びで!?す…凄っ!!」




朝練にしてはハードな内容……。



だけど、結愛の体がしっかりしてるのは

この厳しい部活動のお陰なんだ。




「結愛、私も何か見つけるよ…。」



「えっ…?音…?」



「結愛みたいに輝ける何かをっ!!」



そう言って私は結愛に手を振って

教室へと走っていく。
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