椿ノ華
「まったく…酷いな。僕、此処の常連なのに」
「お連れの綺麗なお嬢さんでしたらいつでも歓迎します」
廉は椿に向かって微笑む。
「え…あは、ありがとうございます。また来ますね」
「はい。次はカットでも」
「ええ、お願いします。パーマかけようと思ってたので」
「そうなんですか?綺麗な髪だから勿体無いですよ」
「んー…そうですかね…」
「…ちょっとー。僕は放置?」
むす、と拗ねている様子の壱が、可愛らしくて。