さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*

夕方家に帰ると、リビングのソファにマイケルが座っていた。






背もたれに自分の体重を預けて宙を見つめている、ブルーの瞳が赤く腫れている。










あれからずっと泣いていたのだろう。



そのまぶたが痛々しい。










「ただいま」



小さく声をかけて、向かい側のソファにゆっくりと腰掛ける。






「…おかえり」



と笑うマイケルの声は、やっぱり幾分か低くなっていた。














「この声、変じゃない?」






「変じゃないよ。

…男の子みたい」






「…男だし」






そう言って笑うマイケル。





無理しているんだと、一目で分かる笑顔。
< 17 / 45 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop