さよならの見つけ方 第3章 *君の声がする*
夕方家に帰ると、リビングのソファにマイケルが座っていた。
背もたれに自分の体重を預けて宙を見つめている、ブルーの瞳が赤く腫れている。
あれからずっと泣いていたのだろう。
そのまぶたが痛々しい。
「ただいま」
小さく声をかけて、向かい側のソファにゆっくりと腰掛ける。
「…おかえり」
と笑うマイケルの声は、やっぱり幾分か低くなっていた。
「この声、変じゃない?」
「変じゃないよ。
…男の子みたい」
「…男だし」
そう言って笑うマイケル。
無理しているんだと、一目で分かる笑顔。