スーツを着た悪魔【完結】
「深青……すき……好き……」
深青の瞳を見上げながら思いを告げていた。
生まれて初めて、男性に「好き」だと告げた。
もう黙っていられなかった。後戻りできなくなることにおびえながらも、言わずにはいられなかった。
そして深青も、薄明りの中で、まゆが震えながら自分のことを「好き」だと言ったことに震えるほど感動していた。
「っ……」
思わずまた夢中でまゆを抱きしめる。
ただまゆを愛したくて、けれどその方法がわからずに、もどかしさに震えが止まらない。
自分の中にこんな激しい感情があることを知らなかった。
自分の体なのに自分でコントロールできない。
ぎこちなく、目を逸らしたままのまゆの頬に手を乗せ、自分のほうへと向かせる。
まゆを愛したい。俺のものにしたい。