スーツを着た悪魔【完結】
けれど――
「お茶、ですか……」
彼と二人でお茶。
想像がつかない提案に、一瞬戸惑うまゆだったが――。
「いいじゃないですか。それにちょっと、個人的にあなたに話したいことがあったんです」
頼景は涼しげな微笑みを浮かべたまま、そう言った。
「話したいこと……?」
一見友好的に見せてもどこか威圧的に感じるのは彼の持つ雰囲気のせいだろうか。それとも私のコンプレックスのせいなんだろうか。
いや……
初めて深青と三人で食事をしたとき、彼から感じた視線の意味がこれだとしたら……。
来るべき日が来たのかもしれない。
「わかりました」
まゆは彼の理知的な顔を見上げながら、ゆっくりとうなずいた。