スーツを着た悪魔【完結】
悠ちゃん……
彼からの連絡は久しぶりだ。
いったいなんの用なんだろう?
「――はい」
『まゆかい? 仕事、終わった?』
携帯の向こうから、優しげな声で問いかけてくる悠馬。
「うん。ちょうど今、終わったところ」
『今朝、日本に帰ってきたんだ。一緒に食事でもどう?』
「今日……?」
『都合が悪いかな』
「ううん……今朝帰ってきたのなら、疲れてないのかなって」
『疲れてないよ。大丈夫』
電話の向こうの悠馬はいつにもまして機嫌がいいようだ。
とても優しくまゆに話しかけてくる。
『じゃあ、迎えに行くよ』
「え? 迎えって……」
『わかってるから。カフェでお茶でも飲んで待っていなさい』