スーツを着た悪魔【完結】
まず、ここはどこ?
そう、合コンの場よね。
私は今日リストラを勧告され、ミカちゃんにここに連れてきてもらった。
そして三年前に私のファーストキスを奪った豪徳寺深青に再会した。
ちなみにキスの理由は、サークルのOBだった彼のちょっとした秘密を垣間見てしまったから。
彼曰く「口止め料」
ただ、それだけで――
彼にとっては他愛もないことで、案の定彼は私のことを覚えてなんかいない。
さよならと別れてしまえば、もうそれで終わり。
うん。そうだ。私は大丈夫。
落ち着いている。
「じゃあ、とりあえず飲んじゃおっか!」
まゆの隣のサラリーマンに、半ば無理矢理目の前に置いてあったワインを注がれ、「一気、一気」と煽られる。