スーツを着た悪魔【完結】

まず、ここはどこ?

そう、合コンの場よね。

私は今日リストラを勧告され、ミカちゃんにここに連れてきてもらった。

そして三年前に私のファーストキスを奪った豪徳寺深青に再会した。

ちなみにキスの理由は、サークルのOBだった彼のちょっとした秘密を垣間見てしまったから。


彼曰く「口止め料」


ただ、それだけで――

彼にとっては他愛もないことで、案の定彼は私のことを覚えてなんかいない。


さよならと別れてしまえば、もうそれで終わり。

うん。そうだ。私は大丈夫。

落ち着いている。



「じゃあ、とりあえず飲んじゃおっか!」



まゆの隣のサラリーマンに、半ば無理矢理目の前に置いてあったワインを注がれ、「一気、一気」と煽られる。



< 27 / 569 >

この作品をシェア

pagetop