スーツを着た悪魔【完結】
「――まゆ」
ドアをノックしたが返事はない。
悠馬は悪びれもなく、けれど気づかれないようにドアを開け、体を中にすべり込ませた。
どうやら泣き疲れてしまったらしい。
床にはセーラー服が置かれたまま。まゆは床に体を丸くして眠っている。
悠馬はセーラー服をハンガーにかけしわを伸ばすと、部屋の電気を消し、まゆを抱き上げ古ぼけたベッドへと運び横たわらせ、自分はベッドの前に座り込んだ。
ゆっくりと上下するまゆの胸。
カモシカのように長い手足。
――――……
「ねぇ……気持ちよくない……?」
女の媚びた声に、悠馬の意識が一瞬浮上する。
目線を天井から自分の足の間へと向けると、見知らぬ女が自分のものを熱心に舐めているところだった。
ああ、そういえばそうだったと、悠馬は唇の端を持ち上げた。