スーツを着た悪魔【完結】
一方まゆは、自分を熱っぽく見つめる視線の意味を考えていた。
もしかして深青には、私のどこかに影を感じるのだろうか。
明るい家庭に生まれ育った、恵まれた深青。
そうじゃない私。
あまりにも環境が違うから、どこかないものねだりに似た感情で、彼は私のことを好きだなんて言っているんじゃないだろうか……。
可哀想だから、どこかおなかを空かせた子供のように見えるから……
ああ、そうだ。
そう思えば納得できる。
思うところに落ち着いて、まゆは体からふっと力が抜けるような気がした。
でもだからって、どうして彼を責められるだろう。
悪いのは私なのだから。