スーツを着た悪魔【完結】
「え、深青が洗うの? いいよ、私、慣れてるから!」
慌てて深青を止めようとしたまゆだったが、
「このくらいやらせろよ」
と、彼はまゆを座らせ、実に手際よく食器を洗い、片づけてしまった。
――――……
「――」
「――」
食事は終わった。片づけも済ませた。
お茶もあと一口で飲み終える。
まゆはどうしたものかと、ちゃぶ台の向こうに恐ろしく長い足を立てて座る深青を、ちらりと見つめる。
彼を食事に誘った時は、それ以上のことを何も考えていなかった。
けれどこれはいわゆる『いい雰囲気』というやつではないだろうか……。
いや、でも私は――
深青のことは好きだけれど、でもまだ……