スーツを着た悪魔【完結】
ああそうだ。何はともあれとりあえず挨拶を――
「あの、今日から――」
「眼鏡似合わねぇ……」
低くささやくようなその声は、まゆにしか届かなかった。
はい?
今、なんて?
顔をあげるまゆ。
けれど深青は興味を失ったように、ふっと視線を外し、平田に向かって微笑みかける。
「彼女が今日から来たアルバイトですか?」
「はい、そうです」
「そうですか。はじめまして。豪徳寺深青です」
「はじめまして……澤田まゆと申します。どうぞよろしくお願いいたします……」