スーツを着た悪魔【完結】
唇を尖らせる妹に「ああ……」と誤魔化さざるを得なかった。
本当はそのつもりだった。きちんと迎えに行って、エスコートしようと思っていた。
が、まゆを怒らせてしまったため、それが出来なかった。
メチャクチャ怒ってたよな。やっぱり来ないかもしれない。だとしても仕方ない。
未散にはまた適当に言い訳をして……
「あ、来た来た!」
未散がはしゃいだようにその場で飛び跳ね、手を振る。
「まゆさん、全然印象違うのねー!」
は……?
振り返った深青は目を疑った。
向こうから歩いてくる女性が――
あれが『まゆ』?