臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
「そうかー。ハワイはさすがに今から無理だよな。そうだなー、そうだ!温泉でも行こうか?熱海とかどうだろう?」


航平の口から千尋と同じ温泉が出てきて、麻由子は思わず食べていた焼売を喉に詰まらせそうになる。

千尋がクスクス笑う。


「ん?俺、何かおかしいこと言った?」


笑う千尋を見て、航平は不思議がる。喉に詰まらせそうになる麻由子は少し涙目になっていた。


「いえ、いーえ。温泉、いいと思いますよ。寒い冬にはぴったりですね」

「今から予約取れるか分からないけど、探してみるね」


麻由子の方を向いて、ニッコリ笑う。

その笑顔を見た麻由子は地味で輝かない熱海でもいいと思った。

二人きりでいられるならどこだっていい。

航平がいればどこだって、キラキラと輝く。それが海でなくて、山だとしても。
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