臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
麻由子は部屋にあるバスタオルや浴衣を抱えて、出ようとする。おもしろいくらい素早い動きだ。


「ちょっ、ちょっと!待てよ!」


航平は慌てるが、「行って来ます」とチラッと見ただけで、麻由子は部屋を出て行ってしまい、航平は一人残される羽目になる。


「プッ、アハハ!お一人でって、なんだよ」


慌てる麻由子と同じく慌てる自分にもおかしくなって、吹き出した。

仕方なく航平は一人では広すぎる露天風呂を堪能することにした。


少し熱い湯船に浸かり海を見ながら、今年1年を振り返る。いろいろなことがあった。


約2年好きだった1つ年下の雪菜にやっと告白したのに、あっさり振られ、他の男に取られた。


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