さよならの見つけ方 第1章
それからしばらく三人で即席の星空を見上げながらとりとめのない話をしていたけれど、
「やば、校庭行って来る」
とだけ言い残して、クリスが慌ただしく部屋を出ていった。
多分いつもの、フットボールの試合だろう。
先約があったのを忘れていたらしい。
行ってらっしゃいと見送った後、二人残された私とチャドは、視線を合わせて意味もなくくすくすと笑ってみる。
「…部屋、星だらけだね」
「ね、すごい数」
宇宙飛行士になる夢を持っているチャドの部屋には、お父さんから譲り受けたという小さな望遠鏡があり、
壁にはたくさんの星の写真が飾られている。
何とかという名前の流星群の写真や、
何とかという星座の何とかという星や、
何とかという星雲の写真。
幾度かチャドに教えられたことがあるけれど、あんまりその数が膨大すぎて実は全く把握できていない。
よく覚えられるなぁ、と感心しながら、話を聞いているだけだ。