さよならの見つけ方 第1章
教会の庭を越えて玄関の扉を開けようとすると、聞き慣れたパイプオルガンの音が聞こえてくる。













“Ave Maria”






私の好きな曲。





弾いてとせがむといつも弾いてくれた、チャドの一番得意な曲。














ゆっくりと扉を開けると、暗い教会の中に静かに光が入り込む。










その中にやはり、大好きな彼はいた。










神台の近く、壁ぎわに設置してあるパイプオルガンを優雅に奏でている。






いつもと同じように、綺麗な姿勢と横顔で。










ゆっくりと近付いて息を吸い、小さく話し掛けてみる。






一瞬、声が出ないかも、と思ったけれど、



私の声は思いのほかしっかりと発音された。











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