さよならの見つけ方 第1章
誰にも見つからないように傘の葉に隠れて、



いつまでも二人、笑い合えたら、






そんな小さな願いはもう、叶わない。










雨の中で抱き締めたチャドの体はぼんやりと暖かくて、濡れたシャツが体に張りついていた。






このまま溶けてしまえればいいのに、と小さく思った。



別に、吸収されてしまうなら、それでもいいと。










チャドと一つになってしまえば、私も一緒にアメリカに行けるでしょう?



宇宙にだってどこにだって、ついて行けるでしょう?










それでも、



どんなに願っても私とチャドはやはり別の人間で、他人同士で、



それぞれの人生を一人ずつ、歩んで行かなくちゃいけないんだ。






いくつかの分岐点で自分の進む道を、一つずつ選びながら。


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