ビー玉
「夕陽が透けてる」







けんちゃんはしばらくそうしてじっとビー玉に見とれていたけど、






ふっ…と静かに笑ってころん、とあたしの手の平に返してきた。











「ありがとう、見せてくれて」









夕暮れの中のそのゆっくりとした動作は


まるで映画の1シーンのように綺麗で、







けんちゃんの笑顔につられてあたしも笑った。








金魚はあたしの手の平で揺れながら光っていた。

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