ビー玉
「なんで…」






とあたしが言いよどんでいるとけんちゃんは笑った。










「可愛い後輩が頑張ってるのを


先輩として応援してやりたかっただけだよ」








そう笑って、くるりと振り返りながら


「じゃあ部活でな」




と片手を上げるけんちゃんに、あたしは大きな声で言った。










「先輩、ありがとうございます!!!」







その優しさが、すごく嬉しかった。









「おぅ」








遠ざかる背中。







さらさらと揺れる、茶色の髪。





















けんちゃん






そして、




沢村先輩




















あたしは同じ人にまた、



恋をするのかもしれない。










そんな小さな予感が胸の中にゆっくりと沈んでいく。
















ゆっくりゆっくりと






小さな恋のかけらを胸の奥に集めながら。




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