アウトサイダー
「すみません。突然お邪魔して、こんなに呑んで」
「いえ、とんでもない」
そう言うわりには、千島さんは少しも酔っているようには見えない。
私がテーブルを片付けようとすると、それを手伝いだしたから慌てて止めた。
「私がやりますから、どうぞ座っていてください」
「いえいえ、ふたりだと早いですから」
結局、彼に手伝ってもらってテーブルを綺麗にした頃、母が戻ってきた。
「ごめんなさいね。
洗い物するから、紗知、お茶でも出して差し上げて。
まだ、呑み足らないかしら?」
「いえ、僕はもう……」
帰ろうとする彼を止めた母は、上機嫌だった。
母にとっても家族としてのこんな光景、うれしかったに違いないから。