アウトサイダー
嬉しかった。
彼が今でも、私を――勝手に消えた私の事を、そんな風に……。
だけどそれを受け入れることが、できない。
受け入れたいのに……彼のキスが欲しくてたまらないのに……私は――。
「ごめん」
彼はそうつぶやくと、私が落としてしまった鞄を拾い上げた。
「そうだよな、ごめん」
そうじゃない。
私は今でもあなたが――。
思わず俯いたとき、涙がポタリとパンプスの先にこぼれ落ちていった。
「紗知が元気なら、それでいいんだ」
少し諦めを含んだ様なその声は、私の胸に響いた。
もしかしたら、ずっと私の事を?
私が太陽を求めていたように、太陽も私を?