アウトサイダー

「紗知。篠川くんの事、まだ、好きか?」


核心をついたその言葉。
だけど、私は頷くことができない。

そんな私を見た永沢さんが、はーっとため息をついて視線を宙に舞わせた。



「今の婚約者の事を気にしているんだな。
彼とは、どういう経緯で?」


「彬さんは……今の父の後輩で……家に遊びに来ていて、知り合いました。
父も母もすごく気に入っていて、本当に優しい人なんです」



そんなことを口にしながら、昨日の出来事が頭をよぎる。

それを意識したからか、押さえつけられた手首が突然疼きだして、思わず手首を抑えた。


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