アウトサイダー

『俺は、ちっとも幸せじゃなかったぞ?』


そう言った永沢さんの言葉。
あれは、嘘ではない気がする。

永沢さんの奥様のように、私が太陽の元に走ることがなかったとしても、すっかり忘れるなんて……きっとできない。


どんなに努力しても今までできなかったことが、できる訳……ない。
そんな、確信に近い予感が、私にはあった。



意を決して押し入れからボストンバッグを取り出すと、数日分の着替えや身の回りのものを詰めはじめた。
その手が震えていたけれど、止めることができなかった。


私がこうすることで、どれだけ迷惑をかけるのか、理解しているつもりだ。
それでも……。


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