アウトサイダー
「結婚は……させません」
突然永沢さんが放った言葉で、その場の空気がガラッと変わってしまったのを感じた。
「はっ? ちょっと待ってください。
彼女の才能は分かりました。
だけど、私生活にまで上司が口を出すなんてありえないでしょう」
呆れたような口調でそう言った彬さんと私の間に、永沢さんが立ちふさがった。
「これは、上司としてではない。ひとりの男として。
俺は彼女が好きです。あなたより幸せにする自信がある」
その瞬間、鈍い音とともに私の目の前から永沢さんが消えた。