アウトサイダー
「違います。僕はなにも頼まれてなどいません。
さっきも言いましたが、僕は紗知を愛しています。
だから、彼女を守る。
意にそぐわない結婚は全力で阻止するだけ」
私の耳に降ってくる言葉は、永沢さんの芝居のはずなのに私の涙を誘う。
心から、愛していると言われた気がして。
本当に彼がそう思っていてくれているように感じて。
「阻止して、紗知を自分のものにしようと?」
「あなたがそう思うなら、そうでしょう」
永沢さんはきっぱりそう言うと、私を抱きかかえるようにして助手席に押し込んだ。