アウトサイダー

私は、自分の鞄の資料を見て、ハッと思い出した。
斉藤さんが提案した、あの件を。


それは、太陽の引いた図面だった。

彼がどんな家を造るのか、目にしたのはこれが二度目。
これを見て、イメージを膨らませろと言われていた。


鳥肌が立った。
私たちがあの時語り合っていた家そのものだったからだ。

それは……あの時見た図面を手直ししたものだった。
太陽が、『ずっと昔に、一緒に住もうと約束した人のために描いた図面』といっていたあの……。

太陽はこれを実現するのは断ったと言っていた。
だけど……斉藤さんに言われて私に差し出したのは、この図面だったのだ。


大きなリビングは、南向きの天井まである窓。
できるだけ太陽の光が奥の方まで届くような設計。

天井は高く、少しも圧迫感がない。


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