アウトサイダー
きっと永沢さんもそれに気がついたはずなのに、私の前を歩く足を緩めることはなかった。
永沢さんが部屋の鍵を開けるのを、ただボーっと眺める。
私の頭の中にあるのは、あの強烈なまでの彼の視線。
熱くて今にも溶けてしまいそうなあの視線は、正確に私の胸を貫いていた。
「紗知? どうした?」
「あっ、いえ……」
テーブルの上には、もう遅いからと買ってきたコンビニ弁当。
「いつもこんな食生活なんだ」と笑っていた彼は、どこか寂しげに見えた。
「腹減った。食べようぜ」
永沢さんは、今日の事がなにもなかったかのように、お弁当を広げ始める。