アウトサイダー
「こんな感じで進めたいと思っています。
外観もどんな雰囲気がいいか考えてくれますか?
僕の方もなんとなく頭の中にイメージがあるので、描いてみます。
池森さんは、どう思います?」
「えっと、私は……」
なにかを口にすることをためらわれる。
だって、彼の計画はまるで非の打ちどころがなくて、私の理想ともかなり近い。
彼も私と同じように、ずっとあの頃の空想を心の支えにしていてくれたのだと、期待してしまって。
「池森さんのイメージパーツがもっと欲しい」
「えっ?」
「あなたの理想の家を、僕も造りたい」
もう私たちを繋げているのは、過去の空想だけだ。
私たちの間に流れた時間は、私たちを取り巻く環境をガラリと変えてしまったから。