アウトサイダー
斉藤事務所の駐車場につくと、車を降りる前に永沢さんが口を開く。
「紗知。自分を偽るな」
「永沢さん……」
「自分の気持ちを偽ることがおそらく一番辛い。
だから俺はお前に気持ちを伝えた。紗知が困るとわかっていてもだ。
まったく、勝手だけどな」
あははと自嘲ぎみに笑う。
「この先、なにがどう動いても紗知は紗知だ。
俺はそんなお前が好きだ。
失敗したら俺のところに来い。大歓迎するぞ?」
彼の優しさが心に染み渡る。
私に永沢さんのような強さがあれば、きっとこんなにためらったりしないのに。