アウトサイダー
「千島くんと幸せにやっているんだとばかり思ってた。
だけど、あなたが太陽君を忘れられるわけないわよね。
あなたのことだから、お母さんやコウさんを安心させるために、彼と付き合ったのよね。
ごめんね、紗知」
私は小さく首を振った。
彬さんと付き合ったのは私の意志で、誰のせいでもない。
「お母さん、ごめんなさい。コウさんにも……」
彬さんを紹介してくれたコウさんに申し訳なくて仕方ない。
私がこんな裏切り方をしなければ、彬さんだってきっと……。
「ううん。コウさんね、最近の千島くんの強引さに、ちょっと驚いていたの。
彼はとってもかわいい後輩だし、あなたたちの結婚を聞いたとき、それはもう大喜びだった。
だけど、千島くんが突然早くとばかり言い出して、コウさんはどうしたんだろうって」
母はお茶に手を伸ばして、両手で湯呑を包み込んだ。