アウトサイダー
母と久しぶりに向き合ってとった食事は、口の傷が癒えていなくてなかなか食べられなかったけれど、それでもすごくうれしかった。
食事に箸をつける母を時々盗み見すると、なんとなく目が潤んでいて、私も泣きそうだった。
こんなに心配をかけてしまって。
「紗知、あなたとってもいい人のところで仕事しているのね」
「うん」
「永沢さんから全部聞いたの。
彼があなたに好意を寄せていることもすべて」
「えっ……」
「でも、どうしても勝てない男がいるんですなんて笑ってた。
それって、太陽君、でしょ?」
その言葉に、うまく返事をすることができない。
太陽と私の絆は、母が一番知っているから。