アウトサイダー

ある病室の前に立った永沢さんは、静かにドアを開けて私を入れた。

ドアの向こうにはカーテンが引かれていて、彼はゆっくりそれを開けた。


「太陽!」


そのベッドには顔中赤黒くはれ上がった太陽が横たわっていて……折れたと思われる左手が痛々しく包帯でぐるぐる巻かれていた。

想像以上に重傷に見える太陽に、思わず目が潤んできてしまう。


「紗知……か?」


私の呼びかけに、太陽がうっすらと目を開けた。


「篠川くんはまだ麻酔が効いている。だから程々にな。
しばらくしたら迎えに来る」


永沢さんはそう言うと、私たちをふたりだけにしてくれた。


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