アウトサイダー
「それから人が変わったように仕事に打ち込み始めて、残業もこなしてそのあと紗知を探してた」
「えっ……」
「篠川くん、相当必死だったよ。
毎日疲れた顔をしている篠川くんに、斉藤が少しは休めと言ったんだけど、紗知はこの瞬間も苦しんでいるはずだからって」
手が震える。
太陽がそこまでして私を探してくれていたことを知って、どれだけ自分は身勝手だったのだろうと思って。
妊娠が発覚したあの日、太陽の前から姿を消すことだけが正しい道だと信じ
込んで、私は逃げた。
だけど、決して太陽はそう望んでいたわけじゃないんだと知った。
結局、独りよがりの行動だったのかもしれない。
「俺、思ったんだ。
こいつになら紗知を取られても仕方がないってな」
フッと笑う永沢さんは、とても優しい顔をしていた。