アウトサイダー
「太陽、待って……」
「ここなら、俺たち三人、幸せに暮らせそうだろ?」
「なに……言ってるの?」
「ここ、すぐに買い手が付いたんだ。
持ち主は篠川太陽。あ、設計費用はなんとタダ」
クスッと笑いながらポケットから取り出したのは……。
「約束だっただろ? これを紗知にプレゼントするって」
「そんな……」
それはこの家の鍵だった。
ポタポタこぼれる涙を見た彼は、私の頬に手を伸ばす。
「もう、逃がさない」
「太陽……」
彼はゆっくり私を抱き寄せる。
もう大きくなったお腹が邪魔をして、前のようにはぴったりとは重なれない。
だけど……。