アウトサイダー

バイト先のファミレスで、ひとりの男の子に出会った。
彼は私と同じように家庭の事情で働いていた。


「紗知ちゃん、悪いけどこっちよろしく」

「はい」


彼は、私の二つ上。
太陽と……同じ。

彼もまた大学に行くのを目標に、勉強とバイトを両立させていた。


どうしてもダブってしまう彼と太陽。
彼に会うたびに、太陽の事を考えてしまう。


「あっ、ごめんなさい」


少しお客が減ってきて、ホッと気が緩んだときだった。

テーブルから下げようとしていたお皿を床に落としてしまって、一枚ダメにしてしまった。


たったそれだけの失敗だったかもしれない。

だけど、太陽のいない生活に息苦しさを覚え、ストレスを募らせていた私には、ひどく落ち込む出来事だった。


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