アウトサイダー
「紗知ちゃん」
タイムカードを押して裏口から出た時、彼が私を呼びとめた。
「紗知ちゃん、ちょっと待って」
「どうしたの? 健(たける)君」
「大丈夫だった?」
「えっ?」
「さっき……」
「あっ、うん」
皿を割ってしまったことを、言っているんだ。
大丈夫、なんかじゃない。
太陽に会いたい。
どれだけ友達ができても、胸の内を洗いざらい話せるということはなくて。
むしろ、いろんな嘘で塗り固めた自分が、友達の輪の中で笑っているということが苦痛になっていた。