* pain *
外国の古い映画を二人で見たことがある。






カーテンを閉めて電気を消して、


京ちゃんの部屋のベッドに寝転がりながら、


小さなTV画面に映し出されるストーリーにあたしはすぐに夢中になった。







死んだ主人公が幽霊になって、

自分の存在に気付かないヒロインに自分がそばにいることを伝えようとする。




ヒロインにピンチが訪れた時には、

力を振り絞って助けようとする。






“ここにいるよ”




“ここにいるよ”




と、繰り返し愛しい恋人に呼び掛け続けて。

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