光の花は風に吹かれて
ノックの音がしてレオが客室へと入ってきた。

「入るぞ?」
「はい――え?」

セストは立ち上がってレオをソファへ促そうとして、思わず彼の後ろにいた人物に視線が釘付けになった。

「失礼いたします」
「あら?クロヴィス、今日はお仕事なの?」

ローズが首をかしげて問うと、クロヴィスは眼鏡を指でクッと持ち上げた。長身で黒髪の彼はルミエール国王の側近だ。

「えぇ、まぁ」

クロヴィスはレオに促されてソファに座り、ローズもその隣に座るようレオにエスコートされた。

「貴女を探しに来たのです。それと、リア様にご相談もありまして」
「そうなの?」

ローズは何が楽しいのか、やはり笑顔のまま。

「セスト、リアを呼んでこい。それから、食事を片付けさせろ」
「はぁ……」

レオに命じられ、セストはよくわからないままに部屋の隅に控えていたシェフに食事を下げさせ、リアを呼ぶために部屋を出た。
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