光の花は風に吹かれて
そうして何日目だったのだろう。冷たい泉で水浴びをしていたら、本人に会えた。
セスト・アルベスと名乗った彼はヴィエント王国の王家専属クラドールで、ローズをヴィエント城に置いてくれることになった。
すべてがルミエール王国とは異なる、ローズの信じていた世界――王と王妃は心から愛し合い、その証であり2人の宝物である小さな王子は大切に育てられている。
嬉しかった。そんな場所で過ごせることが。
セストにしてみれば、ローズの存在などやっかいで迷惑なものでしかないのだろう。
ルミエール王国の元王女で、しかも「夢の中で会った」という何ともおかしな理由でセストにまとわりついている女。
でも……セストが本気で拒まないから。
甘えている。
本当に迷惑だと――嫌だと思えば、ローズをルミエール王国へ突き返すことなど造作もないだろう。ヴィエント城にはクロヴィスも出入りするし、エミリーだってローズを連れ戻したがっていた。
交流会でも彼女にはひどく怒られたのだ。後宮を抜け出したことからヴィエント王国へ正式な手続きもせずに入国したこと、そしてヴィエント城に滞在し続けていることまですべて。
――また利用されたいの!?
エミリーはそう怒鳴って。
「セスト様は違うもの……」
思わず声に出して言う。
セスト・アルベスと名乗った彼はヴィエント王国の王家専属クラドールで、ローズをヴィエント城に置いてくれることになった。
すべてがルミエール王国とは異なる、ローズの信じていた世界――王と王妃は心から愛し合い、その証であり2人の宝物である小さな王子は大切に育てられている。
嬉しかった。そんな場所で過ごせることが。
セストにしてみれば、ローズの存在などやっかいで迷惑なものでしかないのだろう。
ルミエール王国の元王女で、しかも「夢の中で会った」という何ともおかしな理由でセストにまとわりついている女。
でも……セストが本気で拒まないから。
甘えている。
本当に迷惑だと――嫌だと思えば、ローズをルミエール王国へ突き返すことなど造作もないだろう。ヴィエント城にはクロヴィスも出入りするし、エミリーだってローズを連れ戻したがっていた。
交流会でも彼女にはひどく怒られたのだ。後宮を抜け出したことからヴィエント王国へ正式な手続きもせずに入国したこと、そしてヴィエント城に滞在し続けていることまですべて。
――また利用されたいの!?
エミリーはそう怒鳴って。
「セスト様は違うもの……」
思わず声に出して言う。