光の花は風に吹かれて
中庭では、リアがルカを抱いて噴水の近くを歩いていた。

「ローズさん?」
「おはようございます、リア様」

ローズがリアに近づいて挨拶をすると、リアは困ったように笑った。

「ごめんなさい。またルカが呼んだんでしょう?」
「ふふっ、いいのです。ルカ様と遊ぶのは楽しいですから」

ローズは手のひらにパチパチと光を放った。すると、ルカの風がくるくると興味深そうに光の周りを吹いた。

「あー!」

リアに抱かれたルカも嬉しそうに声を上げた。

「今日はレオ様もイヴァン様もお忙しいのですか?」
「ううん、いつもの通りです。でも、最近ルカが邪魔するから2人とも仕事が遅れているみたいで……」

ローズはリアのため息にクスッと笑った。

今のヴィエント城はルカを中心に回っている部分がある。ルカの機嫌を損ねると大変だというのもあるが、何より可愛い王子を放っておけないというのが皆の本音。

『んぅぅ!』

リアの言葉がわかるのか、ルカは少し唸ってリアに向かって風を吹かせた。リアの髪の毛が乱れる。
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