金色のネコは海を泳ぐ
『ルーチェ?』
「ジュ、ストっ!うぅっ」

ルーチェは飛び起きてジュストをぎゅうっと抱きしめた。

本物だ。帰ってきてくれた。

『どうして泣いてるの?』
「ジュストがいなくなるからでしょ!」

ジュストはルーチェの涙を舐めて拭ってくれたけれど、なかなか止まらなくてジュストは困ったように鳴いた。

「ごめんね、ひどいこと言って。ジュストは好きでネコになったわけじゃないのに」
『いいよ。抱っこしてくれたから許してあげる』

ジュストはそう言って、ルーチェにくっついた。

「はっ!だ、だめっ!くっついちゃダメ!」

慌ててルーチェがジュストを引き剥がすとジュストはなんだかニヤリと笑った気がした。

『ルーチェは僕のことが好きなんだね!いっぱいイジワルするのは好きのウラガエシだってユベール兄様が言ってた』
「は、はぁっ!?」

どうやらまたユベール王子に会ってきたようだ。ジュストはご機嫌な様子でルーチェのことを見つめている。
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