金色のネコは海を泳ぐ
ベッドにもぐりこんで目を閉じながら、ルーチェは何度もため息をついていた。

訪れない眠気と、離れないジュストの声。

――『僕のこと嫌いになったんでしょ!』

その言葉がずっと頭の中で再生されて、その度にチクリと胸が痛くなる。

ジュストの方こそ、ルーチェのことを嫌いになったかもしれない。あんな無神経なことを言ってしまったのだから当然だ。

でも、嫌われたくなくて。

今更かもしれないが、ジュストのための薬も完成させて。

許してもらえるかはわからないけれど……

「ジュスト……」

その名を呼んだ途端、じわりと目頭が熱くなった。

『なに?』

あぁ、ジュストの声まで聴こえる。布団の中でもぞもぞと動くジュストの気配まで感じるなんて、重症だ――

『僕のこと呼んだでしょ?なあに?ルーチェ』
「へ……?」

もふっと、ジュストがルーチェの隣から顔を出す。
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