恋の訪れ
「ごめん、莉音。先に行って席とっといて」
昼休みに入ってすぐ、真理子は携帯片手に両手を顔の前で合わせる。
「うん、いいけど」
「ちょっとタツキから」
そう言った真理子に頷いて食堂へ向かった。
相変わらずごった返す食堂には高校生と大学生が混ざり合う。
一番いい窓側に座って、とりあえず真理子にメールする。
最近食欲がない所為か、あまり食べる気はしない。
ぼんやりと携帯の画面を見つめ、スクロールした時、
「アンタさ、」
低い女の声に顔を上げた。
…この人。
昴先輩が大好きな人…
今朝、べったりとくっついてた人だ。
その後ろには二人の先輩がおもしろそうに見てた。
「何ですか?」
「何ですかじゃないし。あんた、昴のなんなの?」
「……」
やっぱし。なんとなく分かってたけど、ほんと今日は最悪。
なんなのって、別になんもないし。
むしろ、アンタがなんなのって感じだし。