かわいい王子VS鈍感な姫
他にも理由はある。
セッターという役目を誇りに思っているはずなのに…
時々浮かぶスパイクを打つ人をうらやましく思う気持ち…。
たぶん身長がちょっと伸びたから
『俺にもスパイク打てるんじゃないか』
…って心のどこかで思ったのかも…。
はぁ~…
俺…調子乗るなよ…。
俺の…バカ野郎…。
「ななちゃん!氷!」
郁…
こんな俺のために…
「…ありがと…」
「ななちゃん…大丈夫…?郁の心臓止まりそうだったよぉ…。」
郁の目には涙がたまっている。
「大丈夫だよ…!心配すんなって!…先輩…みんな…心配かけてすいませんでした!」
これ以上心配させないように笑顔で言った。