*お向かい彼氏*





ーピンポーン





「お邪魔しまぁす。」






シンとしたリビング。巧は部屋にいる。




数え切れないほどきたこの家も今日で最後。






「巧~?来たよ。」




「あぁ、いらっしゃい」








変わらない笑顔


何回救われたんだろう…。





勉強を止めて巧はベッドに座るあたしの隣にくる。






「急にどうした?」





最近、あんまり会ってなかったもんね。





優しく見ないで?




もう泣きそうだから…。









「…巧、背伸びたね。どれくらい?」





「は?182だけど…なんでだよ」







そっか。


中2のときは170無かったくらいなのに、そんな伸びたんだね。

























「巧…もうお別れだよ。」




















< 261 / 331 >

この作品をシェア

pagetop