時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「でも、僕だったら女じゃないってばれません??」
『大丈夫ですよ、沖田さんと藤堂さんと土方さんは、比較的女顔で美人さんですし、体も華奢なほ、イッダダダダダッ!!!!』
右側側からは沖田に、左側からは土方に、南は頬を引っ張りあげられた。
「君が潜入する??僕それでもいいけど??」
ニッコリと笑う沖田の顔には、今だかつてないほどの殺気がこめられていた。
「奇遇だな、俺もそう思った。立花、お前捨て駒にでもなるか??」
土方も、ニッと笑みを浮かべるが眼が笑っていない。
『ご、ごめんなざーい!!』
必死に謝ると、二人はため息をはきながら引っ張りあげる手を離した。
本当の事いったのに…………。
と、今だに怒られた意味に気がつかない南は、頬を涙目で摩りながら、いじけた。