時を越えて~タラシ女子と新撰組~
「なんだ、俺に話せる悩みだったら聞いてやるぞ」
『……土方さんに話してもなぁ』
「なんだてめぇ……ったく、最近輪をかけて総司に似てきたな」
土方の総司というワードに、南はあからさまに反応した。分かりやすいその反応を見て、土方はため息をつきながら南の横に座った。
ボーっと空を再び仰ぎ始めた南の横顔を土方は見る。そして、土方自身も空を見上げた。
「なにか、されたのか」
『いいえ』
「じゃあ、何があったんだよ」
『……』
「いわねーと、わかんねぇだろ」
『……沖田さんって、謎ですね』