キミの風を感じて
「ちがうちがう。あの子たちが大勢でカラオケ行くときに誘われるぐらい。ユメちゃんのおまけ的ポジションなんだよね、わたしって」
立木さんは案外ケロッとして言う。
高梨ってヤローに、本当に気持ちはもうないんだろうか?
バレンタインっていうと、確かに9か月も前の話にはなるけど……。
練習が済んで校舎に戻ると、廊下ではまだ夢崎さんたちが3人でしゃべっていた。
「おかえり~」
立木さんを見て声をそろえる。
「ちゃんとがんばってんだな、紗百」
坂田にそう言われて、立木さんは照れくさそうに笑った。
「お荷物だからね、がんばらなくっちゃ! D組には負けないよ」
なんて言ってる。
そうして彼女は「じゃあね~」ってあっさりと教室に入っていった。